前立腺肥大症の治療

1. 薬物療法

良く効く薬がたくさんありますので、内服薬による治療が先ず試みられます。

α (アルファ)ブロッカー:

ハルナール、
フリバス、
ユリーフなどがあります。
ハルナールとフリバスには後発品(ジェネリック医薬品)があります。

前立腺の平滑筋組織に分布しているアドレナリン性α1受容体を遮断し、筋組織の収縮による尿道の圧迫を解除します。
α ブロッカーには目まいのような副作用が出る場合があります。
たとえばフリバスでは、目まい(0.98%)、たちくらみ(0.49%)のような頻度です。頻度は高くありませんが、起こる場合には他の薬を使うようにします。
ハルナールフリバスユリーフ

PDE5阻害薬

ザルティア
2014年4月に発売された新しい薬です。
平滑筋を弛緩させる作用を媒介するcGMPを分解する酵素の働きを抑え、血液を送る血管や前立腺、膀胱の平滑筋を弛緩させて排尿障害を改善させます。また、膀胱から中枢神経への神経活動を抑え、頻尿などを改善させる効果もあります。服用した患者さんの評価が高いことが特徴とされています。
画像の説明画像の説明

植物製剤・漢方薬など:

エビプロスタット、
セルニルトン、
パラプロスト、
八味地黄丸、
牛車腎気丸などです。

薬がどこにどう働いて効くかは明らかではありませんが、抗炎症作用・抗浮腫作用・抗うっ血作用などのより症状を改善します。
目立った副作用はありません。

抗アンドロゲン薬:

プロスタール、
パーセリン、
アボルブなどです。

ホルモン作用により大きくなった前立腺を縮小し排尿障害を改善するものです。前立腺が小さくなるのはアンチアンドロゲン剤だけです。
副作用は多くはありませんがインポテンスを起こす可能性があります。
前立腺肥大に大きく関与する男性ホルモンはジヒドロテストステロンです。2009年に発売されたアボルブは男性ホルモンであるテストステロンをジヒドロテストステロンに代謝する酵素(5α還元酵素)を阻害します。このことにより肥大した前立腺を小さく縮小し排尿の症状を改善します。テストステロンは低下させませんのでインポテンス等の副作用の頻度は多くありません。

2. 手術療法

薬物療法で自覚症状や残尿が十分に改善されない方、肉眼的血尿が続く方、定期的な通院を希望されない方などが適応となります。

1.経尿道的前立腺摘除術(TUR-P)
 標準的な術式で、ほとんど全ての病院で手術を受けることが出来ます。
2.前立腺レーザー蒸散術(PVP)
 高出力の特殊な波長(532nm)の緑色のレーザーを使用し前立腺を「蒸散」するもので出血が少なく安全な手術療法です。大阪府下ではPL病院(富田林)、吉田病院(枚方)など数施設に導入されています。
3.前立腺レーザー手術(HoLEP)
 ホルミウム・ヤグレーザーを使い、肥大した前立腺内腺をくり抜くように取り除く手術です。治療効果は大きいと考えられますが、手術は難度がやや高く習熟した術者が必要と考えられます。